【グリーンインフラ大賞】国土交通大臣賞・優秀賞を受賞した団体を紹介
公開日: 2021年6月10日 最終更新日: 2022年2月28日
今、国土交通省が力を入れて推進している「グリーンインフラ事業」。
令和2年度からはグリーンインフラ大賞が創設されたことで、日本国内で行われているさまざまなグリーンインフラ事業が注目されるようになりました。
グリーンインフラについて詳しく知りたい方は、グリーンインフラとは?の記事を参照ください
この記事では、第1回グリーンインフラ大賞の概要と各部門の国土交通大臣賞・優秀賞を受賞した団体について紹介します。
グリーンインフラ大賞とは、グリーンインフラに関する優れた取り組みの事例を表彰し、広く情報発信することを目的に国土交通省が令和2年度から新たに創設した表彰制度です。
第1回グリーンインフラ大賞では、「防災・減災部門」「生活空間部門」「都市空間部門」「生態系保全部門」を対象に募集が行われ、全国から117件の応募がありました。
グリーンインフラ官民連携プラットフォームの会員の方々の投票により、1次審査・2次審査・最終審査を経て、各部門の優秀賞(22団体)が決定。
その中からグリーンインフラ大賞「国土交通省大臣賞」(5団体)が決定されました。
防災・減災部門
仙台ふるさとの杜再生プロジェクト【宮城県仙台市】
東日本大震災の津波によって失われた仙台市内東部のみどりを復興する事業。
人々の暮らしに根ざした海岸林を、津波に対する「多重防御」の役割を加えた海岸防災林として、30年かけて再生に取り組んでいます。
定期的に植樹会を開催し、地域住民・企業・NPOなど延べ3000名で約24000本の苗木を植樹(2021年6月現在)。こうしたイベントを通して、地域のつながりを築いた点が評価されています。
取り組みポスター(画像クリックすると拡大します)
仙台市のインタビュー記事もあわせてご覧ください
生活空間部門 (2団体が受賞)
茨城県守谷市における官民連携による戦略的グリーンインフラ推進プロジェクト~守谷版グリーンインフラの取り組み~【茨城県守谷市・株式会社福山コンサルタント】
人口減少、少子高齢化、都市部への人口流出等の社会問題解決のため、里山の自然をグリーンインフラとして活用し魅力的な地域づくりを推進する事業。
「Moriya Green Beer事業」「国交省スマートシティモデル事業」「利根川稲戸井調節池の上部利活用事業」「守谷駅東口オープンスペース事業」などさまざまな事業に取り組んでいます。
守谷版グリーンインフラの取り組みは、対面方式のアンケート結果で市民の9割以上から支持されています。
取り組みポスター(画像クリックすると拡大します)
中間支援組織がつなぐ狭山丘陵広域連携事業【特定非営利活動法人NPObirth】
首都圏を代表する広大な狭山丘陵の自然環境を活かすために、NPObirthの協同コーディネーターが中心となって調整し、産官学民の連携体制を構築。
SATOYAMAプロモーション事業など、地域課題を解決する多彩な事業を企画しています。
約100団体が連携し、地域活性化・自然環境の保全・丘陵の存在価値・知名度を向上させたことなどが評価につながりました。
取り組みポスター(画像クリックすると拡大します)
都市空間部門
Marunouchi street park 2020~都心部のグリーンインフラのあり方提案に向けたエリアとしての取組【Marunouchi street park実行委員会】
都心部にさらなる人材や投資を呼び込むため、都心部のグリーンインフラの新しいあり方を提案。
多様な主体と連携しながら、丸の内仲通りの区道部3ブロックを歩行者に24時間開放し、天然芝の敷設・飲食店の屋外席増設・Wi-fiと電源の整備等を実施しました。
芝生化した車道は歩道に比べて多くの人が滞在していたり、芝生化部分の地表面温度が舗装部分に比べて大幅に低下したなど、取り組みの効果が発揮されています。
取り組みポスター(画像クリックすると拡大します)
生態系保全部門
「コウノトリ野生復帰」をシンボルとした自然再生【兵庫県豊岡市】
絶滅危機に瀕するコウノトリの野生復帰を目指し、野生のコウノトリが摂餌していた田んぼを「市立ハチゴロウの戸島湿地」として整備し、約13haの水田ビオトープを整備しました。
田んぼの自然再生を進めるため、無農薬・減農薬の「コウノトリ育む農法」を確立させました。
生き物を育てながら生産されるコウノトリ育むお米は、ブランド米として高い価値を誇っています。
取り組みポスター(画像クリックすると拡大します)
各受賞団体のポスターは、グリーンインフラ官民連携プラットフォーム内にも掲載されています。
※応募順に記載。太字は国土交通大臣賞受賞
防災・減災部門
生活空間部門
都市空間部門
生態系保全部門
国土交通省 グリーンインフラポータルサイト より
令和3年3月9日、第1回グリーンインフラ大賞の国土交通大臣賞表彰式がオンラインにて開催されました(グリーンインフラ官民連携プラットフォーム第2回シンポジウム内)。
表彰式には、国土交通大臣政務官 朝日健太郎氏が出席。
「このたび国土交通大臣賞を受賞された皆様の取り組みは、地方公共団体、民間事業者、研究機関、NPO 団体、地域住民の方々など、グリーンインフラに関わるさまざまな主体のさらなる取り組み推進につながるものであります。今後とも皆様のより一層のご尽力をお願い申し上げます。」と受賞した各団体に祝辞を述べました。
朝日政務官にインタビューを行いました。あわせてご覧ください
令和2年度からはグリーンインフラ大賞が創設されたことで、日本国内で行われているさまざまなグリーンインフラ事業が注目されるようになりました。
グリーンインフラについて詳しく知りたい方は、グリーンインフラとは?の記事を参照ください
この記事では、第1回グリーンインフラ大賞の概要と各部門の国土交通大臣賞・優秀賞を受賞した団体について紹介します。
グリーンインフラ大賞とは
グリーンインフラ大賞とは、グリーンインフラに関する優れた取り組みの事例を表彰し、広く情報発信することを目的に国土交通省が令和2年度から新たに創設した表彰制度です。
第1回グリーンインフラ大賞では、「防災・減災部門」「生活空間部門」「都市空間部門」「生態系保全部門」を対象に募集が行われ、全国から117件の応募がありました。
グリーンインフラ官民連携プラットフォームの会員の方々の投票により、1次審査・2次審査・最終審査を経て、各部門の優秀賞(22団体)が決定。
その中からグリーンインフラ大賞「国土交通省大臣賞」(5団体)が決定されました。
第1回グリーンインフラ大賞 国土交通大臣賞 受賞団体の取り組み
防災・減災部門
仙台ふるさとの杜再生プロジェクト【宮城県仙台市】
東日本大震災の津波によって失われた仙台市内東部のみどりを復興する事業。
人々の暮らしに根ざした海岸林を、津波に対する「多重防御」の役割を加えた海岸防災林として、30年かけて再生に取り組んでいます。
定期的に植樹会を開催し、地域住民・企業・NPOなど延べ3000名で約24000本の苗木を植樹(2021年6月現在)。こうしたイベントを通して、地域のつながりを築いた点が評価されています。
取り組みポスター(画像クリックすると拡大します)
仙台市のインタビュー記事もあわせてご覧ください
生活空間部門 (2団体が受賞)
茨城県守谷市における官民連携による戦略的グリーンインフラ推進プロジェクト~守谷版グリーンインフラの取り組み~【茨城県守谷市・株式会社福山コンサルタント】
人口減少、少子高齢化、都市部への人口流出等の社会問題解決のため、里山の自然をグリーンインフラとして活用し魅力的な地域づくりを推進する事業。
「Moriya Green Beer事業」「国交省スマートシティモデル事業」「利根川稲戸井調節池の上部利活用事業」「守谷駅東口オープンスペース事業」などさまざまな事業に取り組んでいます。
守谷版グリーンインフラの取り組みは、対面方式のアンケート結果で市民の9割以上から支持されています。
取り組みポスター(画像クリックすると拡大します)
中間支援組織がつなぐ狭山丘陵広域連携事業【特定非営利活動法人NPObirth】
首都圏を代表する広大な狭山丘陵の自然環境を活かすために、NPObirthの協同コーディネーターが中心となって調整し、産官学民の連携体制を構築。
SATOYAMAプロモーション事業など、地域課題を解決する多彩な事業を企画しています。
約100団体が連携し、地域活性化・自然環境の保全・丘陵の存在価値・知名度を向上させたことなどが評価につながりました。
取り組みポスター(画像クリックすると拡大します)
都市空間部門
Marunouchi street park 2020~都心部のグリーンインフラのあり方提案に向けたエリアとしての取組【Marunouchi street park実行委員会】
都心部にさらなる人材や投資を呼び込むため、都心部のグリーンインフラの新しいあり方を提案。
多様な主体と連携しながら、丸の内仲通りの区道部3ブロックを歩行者に24時間開放し、天然芝の敷設・飲食店の屋外席増設・Wi-fiと電源の整備等を実施しました。
芝生化した車道は歩道に比べて多くの人が滞在していたり、芝生化部分の地表面温度が舗装部分に比べて大幅に低下したなど、取り組みの効果が発揮されています。
取り組みポスター(画像クリックすると拡大します)
生態系保全部門
「コウノトリ野生復帰」をシンボルとした自然再生【兵庫県豊岡市】
絶滅危機に瀕するコウノトリの野生復帰を目指し、野生のコウノトリが摂餌していた田んぼを「市立ハチゴロウの戸島湿地」として整備し、約13haの水田ビオトープを整備しました。
田んぼの自然再生を進めるため、無農薬・減農薬の「コウノトリ育む農法」を確立させました。
生き物を育てながら生産されるコウノトリ育むお米は、ブランド米として高い価値を誇っています。
取り組みポスター(画像クリックすると拡大します)
各受賞団体のポスターは、グリーンインフラ官民連携プラットフォーム内にも掲載されています。
第1回グリーンインフラ大賞 優秀賞 受賞団体一覧
※応募順に記載。太字は国土交通大臣賞受賞
防災・減災部門
取組事例 | 応募者 |
雨庭整備事業(四条堀川交差点) | 京都市建設局みどり政策推進室 |
公民連携による水田貯留事業の推進 | 安城市 |
調整池を兼ねた景観緑地(大宮聖苑) | 株式会社日本設計 |
仙台ふるさとの杜再生プロジェクト | 仙台市 |
旧河川敷を活用したグリーンインフラの取組み | 横浜市環境創造局 |
生活空間部門
取組事例 | 応募者 |
カナドコロ | 工学院大学建築学部 遠藤新研究室 |
茨城県守谷市における官民連携による戦略的グリーンインフラ推進プロジェクト~守谷版グリーンインフラの取り組み~ | 茨城県守谷市、株式会社福山コンサルタント |
中間支援組織がつなぐ狭山丘陵広域連携事業 | 特定非営利活動法人 NPObirth |
民有林と街を紡ぐ新たなコモン;フットパスという戦略 | 上牧里山づくり・信州大学社会基盤研究所 |
深大寺ガーデン | 株式会社グリーン・ワイズ |
千年続く棚田インフラの再生プロジェクト | NPO法人英田上山棚田団 |
都市空間部門
取組事例 |
応募者 |
キリンビール横浜工場の緑地を活用した魅力あるまちづくりへの貢献 | キリンビール株式会社 横浜工場 |
東京ポートシティ竹芝 | 東急不動産、KAJIMADESIGN、ランドスケープデザイン |
南町田グランベリーパーク | 南町田グランベリーパーク |
Marunouchi Street Park 2020 ~都心部のグリーンインフラのあり方提案に向けたエリアとしての取組~ | Marunouchi Street Park実行委員会 |
バスあいのり3丁目TERRACE ~都心部の未利用地を活用し、グリーンなライフスタイルを発信 | 東邦レオ株式会社 |
生態系保全部門
取組事例 | 応募者 |
高校生の手でできる身近な川の自然再生の実践研究 | 岐阜県立多治見高等学校 |
「コウノトリ野生復帰」をシンボルとした自然再生 | 豊岡市 |
地下水涵養プロジェクト | 公益財団法人 肥後の水とみどりの愛護基金 |
足尾荒廃地における官民協働による緑化活動 | 特定非営利活動法人 足尾に緑を育てる会 |
横浜ブルーカーボン・オフセット制度 | 八千代エンジニヤリング株式会社 |
シャレール荻窪の環境共生(生物多様性ネットワークと温熱環境の改善) | 独立行政法人都市再生機構 東日本賃貸住宅本部 |
第1回グリーンインフラ大賞の表彰式が開催されました
令和3年3月9日、第1回グリーンインフラ大賞の国土交通大臣賞表彰式がオンラインにて開催されました(グリーンインフラ官民連携プラットフォーム第2回シンポジウム内)。
表彰式には、国土交通大臣政務官 朝日健太郎氏が出席。
「このたび国土交通大臣賞を受賞された皆様の取り組みは、地方公共団体、民間事業者、研究機関、NPO 団体、地域住民の方々など、グリーンインフラに関わるさまざまな主体のさらなる取り組み推進につながるものであります。今後とも皆様のより一層のご尽力をお願い申し上げます。」と受賞した各団体に祝辞を述べました。
朝日政務官にインタビューを行いました。あわせてご覧ください