若手社員向け建設業界の豆知識_~経歴35年土木現場監督のあるある話~
第10回『やったほうがいいこと、やらないほうがいいこと』
りゅう坊です!
今回は、やったほうがいいこと、やらないほうがいいことをそれぞれ3選お伝えします。
ものづくりは、その場でやり直しが可能な場合もあれば、二度手間になって余計なコストが掛かる場合があります。
この違いは、大きな差となります。
取り返しのつかないことにならないようよく考えることも必須です。
そして、そのために意識してやることをあたりまえにやることです。
前提として、やったほうがいいことは、やってみる。やらないほうがいいことは、やらない。
やる・やらないこれを明確にしておきましょう。
やる・やらないこれを明確に!
"やったほうがいいこと"
1.疑ってかかる
何気なく見過ごすよりも疑問を抱くことです。
「なぜ、こうなるのか?」「どんな理屈になっているのか?」
自分で考えることは、とても重要ですし、安易にまわりに聞けばいいというものではありませんが、よく考えて答えが出なければ、まわりに聞くことも解決の近道です。
知らないこと、わからないことを放置してしまうと、近い将来、困る状況に陥ることもあるのです。
聞くは一時の恥(恥ずかしいとおもわないことです)
聞かぬは一生の恥(後々、困ることになります)
あまり人に聞きたくないのであれば、ネット検索すれば大抵のことは、わかります。
便利な時代になったので使わない手はありません。
まずは、どうしてこうなるのか? 疑ってかかる。そういう視点でものごとに対峙することが肝要です。ただ、疑うことがエスカレートしてしまうと、なにも信用できなくなったりするので見極めと見定めの視点を持つようにすることです。
疑ってかかる、すなわち疑問におもい、考えるクセを付けるようにしましょう。
2.繰り返し確かめる
ものごとに絶対はありません。何度も確かめる、確認することが求められます。
「たぶん、だいじょうぶ」「間違ってないだろう」「まあ、これぐらいでいいだろう」
こういう半端な状態で進めてしまうと危ういのです。
確かめることにコストは掛かりません。確かめずに問題が出てしまうと、予算も時間も失うことになります。時間は有限です。その中でできる限り確かめる作業を繰り返しやることです。
以前の記事で報連相、(報告・連絡・相談)についてお伝えしました。
確認という行為は、それらの総称とも言えます。
何事も確認、確かめることは、外してはいけない大事な作業なのです。
3.まわりの意見に耳を傾ける
現場には、期日があります。そのため、効率や能率を重視して進めていかなければなりません。
工程管理は、技術者にとって非常に重要なものです。期日内に納めるだけでなく、予算通りに行くか行かないかにも影響します。
その最中においては、問題やトラブルに見舞われたりすることもあります。
ここで、まわりの意見に耳を傾けることができるか、できないか。はたまた、耳を傾けることをするか、しないか。
この二極が大きく左右する場合があります。
最終判断が、・顧客であるケース・会社、上司であるケース・現場責任者であるケース
事と次第によって変わりますが、判断に至る手前までは、まわりの意見に耳を傾けることも判断材料となります。
自分の考えを明確に持ち、それを打ち出すことは素晴らしいことです。ですが、独断で自分の意見だけをただ押し通すのは、いかがなものかということです。まわりの声に耳を傾け、聞く耳を持つ。意識したいものです。
やったほうがいいこと3選
- 疑ってかかる
- 繰り返し確かめる
- 耳を傾ける
意識的に実践することでヒューマンエラーの回避にも繋がります。
"やらないほうがいいこと"
以下は、やらないほうがいいのですが、無意識にやっている感が強いものもあります。
1.思い込み
良くも悪くもどちらにも転ぶものだと考えます。
というのも良い例として言うなら、目標を達成するために「自分ならできる」というように思い込むことで目標に向かって継続や努力ができることがあります。逆にものごとにより、プロセスで使い分ける必要が出てきます。現場を進めていく上では、この思い込みが仇(あだ)になることも多いのです。間違った方向に進んでいてやり直しを強いられるケースもありがちです。
思い込みがすべて悪いとは言えません。
ただ、突き進むのではなく、立ち止まって考える時間も取ることが大事です。
2.勘違い
無意識にやってしまいがちなものです。実は、勘違いは思い込みからくることが多いのです。
偏った思考が原因の場合があるので、人の意見や考えを聞いてみるのも得策です。
早い段階で気付けば、大ケガをしないで済みますし、勘違いを避けることができます。
3.融通が利かない
確固たる自分の考え方や信念が強すぎると、融通が利かないことになりがちです。
逆にコロコロと考えを変えるというのは、歓迎できませんが、ケースバイケースで臨機応変に対応が求められる場合があります。
融通が利かない、利かせないのも時と場合によっては、仕事にストップをかけてしまいます。
何にでも融通を利かせろとは言いませんが、利かせる余裕も持ちましょう。
やらないほうがいいこと3選
- 思い込み
- 勘違い
- 融通が利かない
無意識にやってしまうものもありますが、決して否定するものでもありません。
まとめ
実は、今回のやったほうがいいことと、やらないほうがいいことは共通しているのです。
疑ってかかることで→ 思い込みを無くす
繰り返し確かめることで→ 勘違いを減らす
耳を傾けることで→ 融通を利かす
ぜひ、現場管理を進めていく上で意識的にやることをオススメします。
関西在住。1級土木施工管理技士。中堅ゼネコンで土木工事現場監督35年の経歴を持つ。
現在も請負で施工管理業務のほか土木建設工事のお悩み相談、管理書類の作成補助を行うなど、趣味のDIYと合わせて人生を謳歌中。自身のブログ『りゅう坊の楽楽ブログ』では、サラリーマン時代の経験をもとに人生、人間関係について考察中。また、ウッドデッキのつくり方やネットビジネスの始め方などの無形商品(コンテンツ)の作成・販売にも対応している。
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