現場ノウハウ

第10回:やったほうがいいこと、やらないほうがいいこと【若手社員向け建設業界の豆知識】

りゅう坊です!

今回は、建設現場を管理するうえで「やったほうがいいこと」「やらないほうがいいこと」のそれぞれ3選をお伝えします。

ものづくりは、その場でやり直しが可能な場合もあれば、二度手間になって余計なコストが掛かる場合もあります。

この違いは大きな差となります。
取り返しのつかないことにならないよう、よく考えることが必須です。
そして、そのためには、あたりまえのことをあたりまえにやる意識を持つこと。

「やったほうがいいことは、やってみる」「やらないほうがいいことは、やらない」

“やる・やらない”を明確にしておきましょう。

やったほうがいいこと 3選

まずは「やったほうがいいこと 3選」をお伝えします。

  • 疑ってかかる
  • 繰り返し確かめる
  • まわりの意見に耳を傾ける

意識的に実践することでヒューマンエラーの回避につながるでしょう。

1.疑ってかかる

何気なく見過ごすのではなく、疑問を抱くことを意識しましょう。

「なぜ、こうなるのか?」「どんな理屈になっているのか?」
自分で考えることはとても重要ですし、安易にまわりに聞けばいいというものではありません。ただし、よく考えて答えが出なければ、まわりに聞くことも解決の近道です。

知らないこと、わからないことを放置してしまうと、近い将来、困難な状況に陥ることがあります。

聞くは一時の恥(恥ずかしいと思わないこと!)
聞かぬは一生の恥(後々、困ることになります!)

あまり人に聞きたくないのであれば、ネット検索で大抵のことはわかります。
便利な時代になったので使わない手はありません。

まずは「どうしてこうなるのか?」と疑ってかかる。
そういう視点でものごとに対峙することが肝要です。ただ、疑うことがエスカレートしてしまうとなにも信用できなくなってしまうので、見極めと見定めの視点を持つようにしましょう。

疑ってかかる、すなわち疑問に思い、“考えるクセ”を付けることが大事です。

2.繰り返し確かめる

ものごとに“絶対”はありません。何度も確かめる、確認することが求められます。

「たぶん、大丈夫」「間違ってないだろう」「まあ、これぐらいでいいだろう」
こういう半端な状態で進めてしまうと危ういのです。

確かめることにコストは掛かりません。確かめずに問題が出てしまうと、予算も時間も失うことになります。時間は有限です。その中でできる限り、確かめる作業を繰り返しやることをおすすめします。

以前の記事で『報連相(報告・連絡・相談)』についてお伝えしました。
確認という行為は、それらの総称とも言えます。
何事も確認、確かめることは、外してはいけない大事な作業なのです。

3.まわりの意見に耳を傾ける

現場には期日があります。そのため、効率や能率を重視して進めていかなければなりません。
工程管理は技術者にとって非常に重要なものです。期日内に納めるだけでなく、予算どおりにいくか、いかないかにも影響します。

その最中においては、問題やトラブルに見舞われることもあります。
ここで、まわりの意見に耳を傾けることができるか、できないか。はたまた、耳を傾けることをするか、しないか。
この二極が大きく左右する場合があります。

最終判断が

  • 顧客であるケース
  • 会社や上司であるケース
  • 現場責任者であるケース

事と次第によって変わりますが、少なくとも判断に至る手前までは、現場で考えて動かなければなりません。まわりの意見に耳を傾けることは、その際の判断材料となります。
自分の考えを明確に持ち、それを打ち出すことは素晴らしいことですが、独断で自分の意見をただ押し通すのであれば、いかがなものかということです。

まわりの声に耳を傾ける。聞く耳を持つ。意識したいものです。

やらないほうがいいこと 3選

続いて「やらないほうがいいこと」ですが、これらは無意識にやってしまうこともあるでしょう。

  • 思い込み
  • 勘違い
  • 融通が利かない

1.思い込み

良くも悪くも、どちらにも転ぶ可能性があるこの“思い込み”。
良い例として言うなら、目標を達成するために「自分ならできる」というように思い込むことで、目標に向かって継続や努力ができることがあります。

ただし、使い分けが必要です。
現場を進めていく上では、この思い込みがあだになることも多いためです。
思い込みによって間違った方向に進んでしまい、やり直しを強いられるケースもありがちです。

思い込みがすべて悪いとは言えません。
ただ突き進むのではなく、立ち止まって考える時間を取ることも大事です。

2.勘違い

“勘違い”も無意識にやってしまうもので、実は思い込みからくることが多いのです。
偏った思考が勘違いの原因になる場合があるので、人の意見や考えを聞いてみるのも得策。

早い段階で勘違いに気付けば、大ケガをしないで済みます。

3.融通が利かない

確固たる自分の考え方や信念が強すぎると、融通が利かなくなることがあります。

コロコロと考えを変えるのは歓迎できませんが、ケースバイケースで臨機応変に対応することが求められる場面も多いでしょう。
融通が利かない・利かせないのも、時と場合によっては現場を止めることにつながってしまいます。

「何にでも融通を利かせろ」とは言いませんが、融通を利かせることができる“余裕”を持つことが大事なのです。

まとめ

今回の「やったほうがいいこと」と「やらないほうがいいこと」、実は裏表で共通していることでもあるのです。

疑ってかかることで → 思い込みをなくす
繰り返し確かめることで → 勘違いを減らす
耳を傾けることで → 融通を利かす

ぜひ、現場管理を進めていく上で意識的にやることをおすすめします。

作者紹介 りゅう坊さん

作者紹介 りゅう坊さん

関西在住。1級土木施工管理技士。中堅ゼネコンで土木工事現場監督35年の経歴を持つ。
現在も請負で施工管理業務のほか土木建設工事のお悩み相談、管理書類の作成補助を行うなど、趣味のDIYと合わせて人生を謳歌中。自身のブログ『りゅう坊の楽楽ブログ』では、サラリーマン時代の経験をもとに人生、人間関係について考察中。また、ウッドデッキのつくり方やネットビジネスの始め方などの無形商品(コンテンツ)の作成・販売にも対応している。

◆りゅう坊さんのブログ:DIYとWorkを簡単に! りゅう坊の楽楽ブログ

関連するBLOG

TOP