若手社員向け建設業界の豆知識_~経歴35年土木現場監督のあるある話~
第7回『報連相は伝えるチカラ』
報連相(ほうれんそう)。一度は耳にしたことがあるのでは?
報告、連絡、相談の頭文字をとって造られた業務のうえで大事なものです。
報連相はビジネス用語とされています。ですが、個人的にはあらゆる人間関係において共通するものという認識です。3つのそれぞれの文字に堅いイメージを感じるせいかもしれませんね。
たとえば、家庭内においても使っているのです。
「今日、こんなことがあったよ」とかいうのが報告。「いついつこういう行事があるよ」という連絡。「こうしたいのだけど、どうかなぁ~」などの相談。こんな具合に子が親に対して逆に親から子へも報連相をやっています。
コミュニケーションのツールでもあり、お互いの予定や気持ちを伝えるために欠かせないものなのです。人に想いを伝えるうえで自然にやっているものでしょう。
大事な要件は「自分の言葉で相手に伝える」
今の時代、手段も多様化になりメールなどでも伝えることができます。
ただ、大事な用件はやはり自身の言葉で直接相手に伝えることが重要です。
会社であっても現場であっても組織として動きます。組織である以上、それぞれの役割があり自分ひとりでなにもかもやれません。
なので、報連相は必然です。これが欠けているとミスやトラブルの原因にもなります。
報連相の風通しが良い組織であればその悪い確率も抑えることができます。
建設現場においても機械化が進んだとは言え、人の手はどうしても欠かせません。
多くの人、人の手があるからこそ、ものづくりが成り立っているのです。
報連相は欠かせないものであることは感じてもらえたとおもいます。
ぜひ、積極的にそして意識的に伝える行為を実践するようにしてください。
「些細な事だから伝えなくてもいいだろう」
こういう考えは非常に危険です。たとえ些細な事でも伝えることでお互いの安心安全につながるのです。
ホウレンソウの中でも「相談」が一番難しい?
ここで私自身、【自分か一番できなかったのは?】どれなのかと言うと。。。
結論、“相談“でした。
上司から「困ったらなんでも相談しなさい」と度々言ってもらっていました。
しかし、なかなか相談しなかったのです。
なぜなのか?それは、自分自身でなんとかしようとする気持ちが強すぎて相談しなかったのです。これに尽きるのですが、今更ながらここは反省しきりです。
安易に考える努力をせずなんでもかんでも頼り過ぎるのは良いとは言えません。
しかし、組織の中で動く以上、現場が回らなくなる事態を招くことは避けなければなりません。ある意味、臨機応変に行動することは正しい術でもあるのです。
自分の価値観や仕事に対するこだわりは大事にしたい部分です。
ただ、これがときに邪魔する場合もあることを理解しておくことが必須です。
現場を管理する立場であれば、あらゆることを考えて行動しなければなりません。
責任も付いてまわります。全体の把握も必要です。そのために報連相は非常に大事なツールと言えます。
加えて、挨拶と声かけと確認、これらを併せてやることで強固な姿勢がとれます。
これを読んでいるあなたは現場管理って大変だと思うかもしれません。
精神面においてもヘビーな部分は否めません。とは言え、どのジャンルの仕事でも相応に気苦労があるため、けして楽な仕事など存在しないのです。
仕事に限らず、楽しくないことは誰しもやりたくはありませんよね。
今、あなたが楽しいと感じているなら言うことはありません。
少しでも嫌だ、やめてしまいたいなどと感じているなら考え方を見直すことが必要かもしれません。仕方なくやるというのは、当然辛く苦しく楽しくありません。
経験35年の実感アドバイス。「楽しめる工夫」が大事!
では、どのような考え方をすればいいか?
もちろん、人それぞれに価値観があるので考え方も人それぞれです。
なので、ひとつ挙げるとすれば楽しめる工夫をすることです。
・目標、目的を持つ。・余暇に楽しみを持つ。・仕事の中に得意なものを見つけ出す目標、目的でのオススメは『目標達成シート』をつくることです。
あの大谷翔平選手も高校時代に作成して目標を叶えてきたものです。
漠然と仕事をこなす日々ではもったいないことです。
目の前の課題に真摯に取り組むことができれば未来に後悔を残すことも避けられます。
経験35年の私から言えるのは、何年やっても「もっとああすればよかった」「もっと考えてやればよかった」という後悔や反省ばかりです。
何もしなくても一日は過ぎて行きます。5年、10年など足早に過ぎて行くのです。その時に後悔ばかりが残るのは、非常にもったいない話になります。
ぜひ、今のこの瞬間を大事にして仕事を通じて楽しみや楽しむ工夫を見出してください。
報連相は伝えるチカラ、楽しむ工夫は考えるチカラ
かなり、報連相から話が横道に逸れてしまいましたが、報連相は伝えるチカラであり、楽しむ工夫は考えるチカラです。
この二つのチカラをつけることで仕事が徐々に楽しくなるとおもいます。
そして、時間を大切にしてください。工事は工期があり利益に直結しますし、あなたの命を使ってものづくりができるのです。
"時は金なり、命なり"
PS
大谷選手の目標達成シートは、ネットで検索すると出てくるので参考に!
関西在住。1級土木施工管理技士。中堅ゼネコンで土木工事現場監督35年の経歴を持つ。
現在も請負で施工管理業務のほか土木建設工事のお悩み相談、管理書類の作成補助を行うなど、趣味のDIYと合わせて人生を謳歌中。自身のブログ『りゅう坊の楽楽ブログ』では、サラリーマン時代の経験をもとに人生、人間関係について考察中。また、ウッドデッキのつくり方やネットビジネスの始め方などの無形商品(コンテンツ)の作成・販売にも対応している。
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