【令和8年度最新版】令和7年度1級土木施工管理技士第一次検定の解説
【この記事を執筆したのは…】
佐藤拓真さん
元準大手ゼネコン勤務|土木の現場監督7年|ブロガー兼Webライター|SNS総フォロワー2.3万名|出版書籍「仕組み図解 土木工事が一番わかる」
令和8年度に1級土木施工管理技士を目指す方へ、最新の試験傾向はチェック済みですか?
令和6年度の抜本的な試験改正から2年が経過しましたが、令和7年度の試験を経て、ようやく傾向が見えてきました。
実は、出題傾向を細かく分析すると、工種ごとの出題数や落としてはいけない「必須問題」のパターンが浮き彫りになります。
この記事では、令和7年度と6年度の全設問を徹底的に比較します。そのうえで、特に苦手意識の強い人が多い「ネットワーク式工程表」の攻略ポイントも解説しますので必見です!ぜひ最後まで読んで合格をつかみ取ってください。
1級土木施工管理技士第一次検定の近年の傾向

1級土木施工管理技士の第一次検定は、令和6年度から受検資格が変わり受検者数が大幅に増えました。
試験問題にも、令和6年度から「工学の基礎」が追加されるなどの変化が見られます。
そこで、まずは受検者数や合格率といった数字、そして実際に出題された問題をもとに、令和6年度以降の傾向を整理していきましょう。
データで見る1級土木施工管理技士第一次検定【令和6年度と令和7年度の比較】
受検者数と合格者数の比較は、以下の表のとおりです。
| 年度 | 受検者数 | 合格者数 | 合格率 |
| 令和6年度(2024年度) | 51,193人 | 22,705人 | 44.4% |
| 令和7年度(2025年度) | 47,715人 | 20,547人 | 43.1% |
令和7年度の受検者数は前年度より約3,500人減少、合格者数も約2,100人減少しました。
合格率も合格者数と同様に、令和6年度の44.4%から令和7年度は43.1%に減少しています。
試験問題A【令和7年度と6年度の比較】
試験問題Aは選択式の問題が中心です。
1~5問目は5問すべての問題に解答する必要があります。
【工学の基礎】
| 問題 | 令和7年度 | 令和6年度 |
| 1 | 土の3層構造 | 土の3層構造 |
| 2 | 土のコンシステンシー限界 | 粒径加積曲線と三角座標 |
| 3 | 単純梁に作用する集中荷重の曲げモーメント | 単純梁に作用する集中荷重の曲げモーメント |
| 4 | 引張力と引張応力の関係 | 台形の図心と断面一次モーメント |
| 5 | 管路の流量計算 | 定常流 |
なお、工学の基礎の問題については、[【2025年最新】1級土木施工管理技士における工学の基礎&令和7年度の変更点【まとめ】]で詳しく解説しています。
6~20問目までの15問は一般土木と呼ばれる問題で、15問のうち12問解答します。
【一般土木】
| 問題 | 令和7年度 | 令和6年度 |
| 6 | 土質試験 | 土質試験 |
| 7 | 盛土材料 | 盛土材料 |
| 8 | TS・GNSSを用いた情報化施工 | TS・GNSSを用いた情報化施工 |
| 9 | 土量の変化率 | 建設発生土による埋戻し |
| 10 | 軟弱地盤対策工法 | 軟弱地盤対策工法 |
| 11 | コンクリート用細骨材 | コンクリート用粗骨材 |
| 12 | コンクリート用骨材 | コンクリート用骨材 |
| 13 | コンクリート用混和材料 | コンクリートの配合 |
| 14 | 寒中コン及び暑中コン | 寒中コン及び暑中コン |
| 15 | コンクリートの打込み | コンクリートの養生 |
| 16 | 鉄筋の加工・組立 | 型枠に作用する側圧 |
| 17 | 道路橋の基礎形式 | 橋梁下部工の基礎形式 |
| 18 | 鋼管杭の現場溶接 | 打込み杭工法(鋼管杭基礎の施工) |
| 19 | 場所打ち杭工法 | 場所打ち杭工法 |
| 20 | 土留め工 | 土留め工 |
一般土木の問題は、今までの経験や得意不得の分野があると思うので、得意な箇所を中心に勉強しましょう。
21~54問目までの34問は専門土木と呼ばれ、34問のうち10問解答する問題です。
【専門土木】
| 問題 | 令和7年度 | 令和6年度 |
| 21~25 | 鋼道路橋及びコンクリート構造物 | 鋼道路橋及びコンクリート構造物 |
| 26~29 | 河川堤防・砂防堰堤 | 河川堤防・砂防堰堤 |
| 30・31 | 斜面安定工 | 斜面安定工 |
| 32~37 | 道路の舗装 | 道路の舗装 |
| 38・39 | ダム | ダム |
| 40・41 | トンネル | トンネル |
| 42~45 | 港湾 | 港湾 |
| 46~48 | 鉄道工事 | 鉄道工事 |
| 49 | シールド | シールド |
| 50 | 鋼構造物の塗装 | 鋼構造物の塗装 |
| 51~54 | 上・下水道 | 上・下水道 |
この表からおわかりいただけると思うのですが、工種ごとに出題される問題数は毎年同じです。
自分の経験に合わせて、最低6問は自信を持って解答できるように勉強しましょう。
55~66問目までの12問は土木法規と呼ばれ、12問のうち8問解答します。
【土木法規】
| 問題 | 令和7年度 | 令和6年度 |
| 55 | 労働基準法 | 労働基準法 |
| 56 | 労働基準法 | 労働基準法 |
| 57 | 労働安全衛生法 | 労働安全衛生法 |
| 58 | 労働安全衛生法 | 労働安全衛生法 |
| 59 | 建設業法 | 建設業法 |
| 60 | 建設業法 | 建設業法 |
| 61 | 道路法 | 道路法 |
| 62 | 河川法令 | 河川法令 |
| 63 | 建築基準法 | 建築基準法 |
| 64 | 騒音規制法 | 振動規制法 |
| 65 | 振動規制法 | 騒音規制法 |
| 66 | 港則法 | 港則法 |
試験問題B【令和7年度と6年度の比較】
試験問題Bは、全部で35問出題され全問解答が必須です。
そのうち、1~20問目までの20問は共通工学と呼ばれ、測量、配筋図の読み方、労働安全衛生法に基づく安全管理や工程管理、環境法関連に関する問題が出題されます。
【共通工学】
| 問題 | 令和7年度 | 令和6年度 |
| 1 | TSによる測量 | TSによる測量 |
| 2 | 公共工事標準請負約款 | 公共工事標準請負約款 |
| 3 | 逆T型擁壁の配筋図 | ボックスカルバートの配筋図 |
| 4 | 建設機械 | 建設工事における電気設備等の安全 |
| 5 | 施工計画の立案 | 施工計画の立案 |
| 6 | ネットワーク式工程表 | ネットワーク式工程表 |
| 7 | 特定元方事業者の講ずべき措置 | 特定元方事業者の講ずべき措置 |
| 8 | 建設工事現場における保護具 | 安全衛生管理体制 |
| 9 | 労働災害防止 | 労働災害防止 |
| 10 | 型枠支保工の組立 | 足場の組立 |
| 11 | 明り掘削 | 明り掘削 |
| 12 | 墜落防止 | 墜落防止 |
| 13 | コンクリート構造物の解体 | コンクリート構造物の解体 |
| 14 | As舗装の品質管理 | As舗装の品質管理 |
| 15 | 道路舗装の品質管理 | 路床や路盤の品質管理 |
| 16 | レディーミクストコンクリートの受入検査 | レディーミクストコンクリートの受入検査 |
| 17 | 水質汚濁対策 | 環境対策 |
| 18 | 環境対策 | 土壌汚染対策 |
| 19 | 建設発生土 | 建設リサイクル法 |
| 20 | コンクリート又はコンクリート工作物の解体工事 | 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 |
21~35問目の問題は施工管理法(応用能力)であり、15問のうち60%以上である9問以上正解しないと、そのほかの問題で60%以上の正答でも不合格になります。
施工管理法(応用能力)の15問で9問以上正解する必要がある!
【施工管理法(応用能力)】
| 問題 | 令和7年度 | 令和6年度 |
| 21 | 仮設工事の留意点 | 仮設工事の留意点 |
| 22 | 関係機関への届出 | 関係機関への届出 |
| 23 | 施工体制台帳 | 土留め工 |
| 24 | 原価管理 | 建設機械の選定 |
| 25 | ネットワーク式工程表 | 工程表の特徴 |
| 26 | 品質・工程・原価の関係性 | 品質・工程・原価の関係性 |
| 27 | 工程管理曲線(バナナ曲線) | 工程管理曲線(バナナ曲線) |
| 28 | 車両系建設機械の災害防止 | 車両系建設機械の災害防止 |
| 29 | 移動式クレーン | 移動式クレーン |
| 30 | 埋設物及び架空線に対する安全管理 | 埋設物及び架空線に対する安全管理 |
| 31 | 酸素欠乏等のおそれのある工事 | 酸素欠乏等のおそれのある工事 |
| 32 | 品質管理図 | 品質管理図 |
| 33 | 情報化施工による盛土の締固め管理 | 情報化施工による盛土の締固め管理 |
| 34 | 鉄筋の継手(ガス圧接) | 鉄筋の継手 |
| 35 | コンクリートの品質管理 | コンクリートの非破壊・微破壊試験 |
令和8年度に押さえておくべきポイント

令和8年1月現在、試験問題の変更は特に公表されていません。
そのため、令和8年度に受検予定の方が取るべき対策は令和7年度と大きく変わりません。
まずは、必須問題のBから勉強を進めていきましょう。
その理由は、合格するために問題Bでは全体で6割以上の正解が求められることに加え、21問目以降の15問「施工管理法(応用能力)」で9問以上正解する必要があるからです。
問題Bの勉強を進めていき、知識がついてきたら施工管理法(応用能力)の勉強を重点的に行いましょう。
ここでは、特に毎年必須問題Bで出題される「ネットワーク式工程表」について解説します。
施工管理法の応用能力:ネットワーク式工程表
ネットワーク式工程表で押さえるべきポイントは、たった1つ。
それは、「クリティカルパスを読み取れるようになる」ことです。
クリティカルパスとは
工事(プロジェクト)の開始から終了までをつなぐ経路の中で、最も時間を要する一連の工程(最長経路)のこと。この経路上の作業に遅れが出ると、工事全体の完成スケジュールに直結するため、最も重点的に管理する必要があります。
クリティカルパスを読み取る際、ネットワーク式工程表を難しくしているポイントが「ダミー」です。
そのため、ここではダミーについて解説します。
なお、1級土木施工管理技士の試験では、令和6年度および7年度のネットワーク式工程表の問題で同じ図が使用されています。
☆ネットワーク式工程表に関する問題
【出典】令和7年度1級土木施工管理技術検定 第一次検定 試験問題B
工程表を正確に読み取るために、各ノーズ(丸で囲まれた数字)の下に実際に工事を開始できる日数を記述します。
①②③⑤⑨
5 + 5 + 6 + 6 + 6 = 28日
上の作業の工程では、28日間かかるということがこの工程表から読み取ることができます。
次にダミーと呼ばれる点線がある場合について解説します。
点線はダミーと呼ばれ、両方が終わらなくては作業を開始することができない工程を意味します。
先ほどの図で言うと、⑦は⑥と④の作業が終わらなくては開始することができない、ということです。
たとえば、コンクリート打設前に型枠組立とバイブレーターの準備などの両方が終わらないと打設ができない、といったような作業をイメージしてみてください。
この図の⑤から⑨に至る「J」の作業を行うための日数を考えてみましょう。
①②④⑤ に係る日数は、
5 + 5 + 6 + 7 = 23日
ですが、
⑧から⑤へ点線のダミーでつながっているため、
①⑥⑦⑧⑤ となると、
5 + 7 + 6 + 6 = 24日 となります。
このように各日数を算出し、一番日数のかかるルートが「クリティカルパス」です。
今回のルートでは、①⑥⑦⑧⑤⑨の30日のルートがクリティカルパスとなります。
令和7年度1級土木施工管理技士第一次検定の解説【まとめ】
令和8年度に受検予定の方に向けて、令和7年度の第一次検定の解説をしました。
令和6年度および令和7年度の1級土木施工管理技士試験を通して見ると、試験内容は大きな変更があったわけではなく、これまでの出題傾向を踏襲した安定した構成となっています。
過去問を中心に勉強を進め、合格を勝ち取りましょう。
著者:佐藤拓真
著者:佐藤拓真
