「新技術で令和的な仕事に」 国交省道路局長・丹羽克彦氏就任インタビュー 【建設メール】
※下記記事は日本工業経済新聞社運営の「建設メール」で配信された記事の一部を掲載しています。
《国土交通省就任インタビュー》
道路局長 丹羽克彦氏 「新技術で令和的な仕事に」
国土交通省道路局の丹羽克彦局長は、道路行政を進める上で「新しい技術を使うことによって仕事を効率化・高度化させることができる。昭和的な仕事ではなく令和的な仕事に変えていく必要があると思っている。仕事のやり方を変えることで生産性の向上にもつながる」と抱負を語る。
道路インフラの老朽化対策では「予防保全を進めていかなければいけない。ある程度は進んできているが、地方自治体でも進むように費用の面や技術的なサポートは国がしっかりとやっていきたい。後発組で始まった舗装の点検は一巡目が終わったが、直さなければいけない部分の措置や修繕ができているのはまだ2割くらい。表面だけを直すのではなく、路盤から直すことで手間はかかるが、結局はライフサイクルコストが安くなる。舗装についても老朽化対策を進めたい」と話す。
道路ネットワークの機能強化・強靱化に向けては「ダブルネットワークとして高規格道路と一般道路のどちらかが途切れても大丈夫なように、それぞれの路線を強靱なものにしていく。車線数を2車線から4車線にすることも大事。2車線では災害や事故が起こっても通行が止まってしまう。4車線化は交通量のあるなしに関わらず機能として必要だ。河川の橋梁が流失しないように局所的な対策もやらなければいけない。法面対策も道路区域外を含めて進める必要がある」と強調する。
道路局が構築を進める道路データプラットフォーム「xROAD」に関しては「いろいろな点検データをオープンにすることで広く使ってもらえるのではないか。われわれが思い付かないような使い方を提案していただきたい」と期待を寄せる。
無電柱化の取り組みについては「地下情報を3次元化し、何が埋まっているかを分かるようにしておけば手戻りがなくなる。xROADとも連携することで事業がスピードアップする」と説明。また「新しく電柱を作らないようにしてもらうとか、無電柱化が見込まれるところには電線が通れるような管を作っておくことも大切。今回の台風では各地で停電が起こったが、無電柱化が進んでいればある程度は防げたのではないか」とした。
道路の整備・維持管理等を担う建設業界に対しては「いなくなってしまうと非常に困る」とした上で「地元の建設業が活躍する場面は地方になればなるほど多い。われわれはそれが維持できるようにお手伝いをしていきたい」との考えを示した。
【略歴】にわ・かつひこ
1990年早稲田大学大学院理工学研究科修了、建設省採用。国交省道路局企画課道路事業分析評価室長、日本高速道路保有・債務返済機構企画部長、国交省関東地方整備局道路部長、総合政策局公共事業企画調整課長、道路局企画課長、四国地方整備局長を経て本年6月28日付で現職。58歳。東京都出身。
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