「建設業は命の守り手」 国土交通審議官・野村正史氏就任インタビュー 【建設メール】

建設トピックス

※下記記事は日本工業経済新聞社運営の「建設メール」で配信された記事の一部を掲載しています。

《国土交通省就任インタビュー》
国土交通審議官 野村正史氏 「建設業は命の守り手」

国土交通省の野村正史・国土交通審議官は就任インタビューで、建設業は「命の守り手」であるとの認識を示した。新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言下でも公共工事の施工はインフラの維持管理と並び継続すべき事業分野とされたことから「これまで建設業は国土づくりの担い手や地域の守り手と呼んできたが、基本的な役割として日々の生活と生産を支える社会基盤の担い手であって、本質的に言えば『命の守り手』であるということが示されたのではないか」と指摘。「現場の最前線で公のために力を尽くす仕事をされている業に対しては社会的な使命にふさわしい尊敬と相応の報酬が与えられるべき」と強調した。

そのための仕組みづくりの一つに建設キャリアアップシステム(CCUS)を挙げ「現場を担う技能労働者なくして業の持続可能性はないということを、あらためて認識する必要がある。(業界には)新たな負担をお願いすることになるが、必要なコストという認識のもと、これからの普及にさらに努めていただきたい」とした。また2023年度からの民間工事を含む、あらゆる工事でのCCUS完全実施に向けて「さまざまなチャンネルを活用しながら民間発注者にも働き掛けを行っていかなければいけない」と力を込める。

生産性向上の重要性にも言及し、デジタル・トランスフォーメーション(DX)の推進や新技術の実装、非接触・リモートの実現が「建設業の魅力を高めていくことにもつながる。建設業はスマートな産業で、職として選択するのに十分な魅力と誇りの持てる産業だということになれば」と期待を寄せる。

社会資本整備重点計画の次期計画策定に向けては「次の計画は変化の方向性を十分に踏まえていく必要がある。コロナというもののインパクトをどの程度取り入れるのかも含めて、引き続き議論していきたい。将来予測が困難になるので、ある程度先取りしながら社会資本整備の在り方を決めていくというのは難度の高い作業になると思っているが、方向性を打ち出したい」と意欲を見せた。

【略歴】のむら・まさふみ
1985年東大法学部卒、建設省採用。土地・建設産業局不動産業課長、総合政策局総務課長、大臣官房政策評価審議官(兼)大臣官房秘書室長、水管理・国土保全局次長、国土政策局長、土地・建設産業局長、大臣官房長を経て本年7月21日付で現職。59歳。富山県出身。

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