先輩のプライドで建設現場が大変に|建設女子の現場あるある

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私が現場監督として駆け出しの頃、大きい現場に先輩の監督と一緒に配属され現場管理をしていました。一緒に配属された先輩は8年目で、駆け出しの私に分からないことを教える指導担当のようなポジションだったはずです。

この現場で一番大変だったのは先輩監督の扱いでした。一緒の現場に入り始めて5日後、私は図面で気になることがあったので先輩に尋ねることにしました。経験のある先輩なら、私に分からないことも知っているかもしれないと思ったからです。しかし、曖昧な返答で先延ばしにされました。先輩にも分からないことがあるのだと割り切り、事務所で調べようとすると先輩が急に意見を述べてきました。たった今、曖昧にしたことを急に断言されても信用にかけると感じ、私は念のため調べたいと先輩に伝えましたが納得していない様子でした。

先輩の言うことを信用できないのかと詰め寄られ、一度は先輩の言うとおりに作業を推し進めようと考えましたが、その前に職人や現場所長に確認してみると先輩の意見は間違っていました。先輩のプライドがそうさせたのか勘違いした意見を述べていたのか、真意はわかりませんが危なく作業に遅れが出るところでした。その場で間違いを指摘すると揉めると考え、そのときは先輩に伝えませんでしたが似たようなことで作業が進まなくなることが数日後に起こりました。

私が図面確認をしながら施工写真を撮っているときのことです。図面に明記されている加工指示と実際の加工に違いがあったので、変更があったのか間違いなのかを先輩に確認しました。先輩は現場所長にも確認したから間違っていないと私に返答してきたので、そのまま変更せずに型枠を組んでいきました。しかし、もう一度加工をやり直すことになりました。先輩が現場所長に確認を取っていなかったことが発覚し、職人の方々は作業が二度手間になったことを怒っています。現場を取り仕切る私達の不備で余計な作業を増やしてしまい、私は職人の方々に平謝りしましたが、先輩は一度も謝ろうとはしませんでした。

先輩は、出来ない・分からないと返答したくないために虚偽報告をして、現場の作業に遅れを出しました。プライドがそうさせるのか知りませんが、みんなで協力して完成させようという姿勢が終始見受けられなかったです。先輩が素直にならないことによって、私は現場を走り回って何度も確認を取り、職人の方々はやらなくていい作業が増えました。後にこの出来事は上司へ報告したので、二度と先輩と同じ現場へ入ることはありませんでした。先輩のことは反面教師にして、私は過ちがあったら素直に認めることを心がけて現場に入るようにしています。

(寄稿者:建設女子)

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