戸田建設がタワークレーン自動誘導で3次元システム開発 【建設メール】
※下記記事は日本工業経済新聞社運営の「建設メール」で配信された記事の一部を掲載しています。
戸田建設がタワークレーン自動誘導で3次元システム開発
(戸田建設株式会社 https://www.toda.co.jp/)
移動ルートの自動作成イメージ
戸田建設(東京都中央区)は、揚重作業にかかる負担軽減と作業効率向上に向け、タワークレーンの3次元自動誘導システムを開発した。今回の新技術は手動で行っていた従来の操作を、BIM等を活用して自動で行うもので、オペレーターの負担軽減を図り効率良く安全にタワークレーンを操作することができる。また、余分な電力の消費を抑え、作業所の省エネルギー化も期待される。
同社では鉄骨部材などの揚重作業の自動化を目指し、既に画像処理技術を用いた吊荷旋回制御装置や衛星測位技術を用いたタワークレーンの2次元自動誘導システムを実用化してきた。しかし夜間や悪天候時には作業の安全性確保が困難となったり、技術者の高齢化等により安全かつスムーズで熟練した技術を持つオペレーターが少なくなるなどの課題があった。
こうした課題を解決するため、同システムは鉄骨BIMデータと施工計画データの活用システム、揚重部材の自動判別システム、移動ルートを自動作成する「自動通過点算出システム」で構成されており、荷取位置から部材の取付位置までの一連のタワークレーン作業を3次元自動誘導する。年度内に実現場での試行を開始、2022年には実施工を目指していく。
同社では今後、同システムと開発済みの自動鉄骨計測・建入れシステム、仮ボルト不要接合工法「ガチャントピン」、自動溶接ロボット等との組み合わせにより鉄骨工事の完全自動化を目指す。
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