2022年のコロナ禍による「働き方への影響」は前年より8.8%減少

建設トピックス

コプロ・エンジニアードが全国の建設エンジニア657名にアンケート調査

建設業・プラント業を中心にエンジニア人材派遣を手掛ける株式会社コプロ・エンジニアード(代表取締役社長:清川甲介、本社:名古屋市)は、同社に所属する全国の建設エンジニアを対象に2023年1月25日から2月10日までにWebアンケート調査を実施し、男女657名から回答を得ました。新型コロナウイルスの感染拡大により2022年に「働き方に影響があった」と回答したエンジニアは52.1%で、2021年から8.8ポイント低下しました。2022年は前年よりはコロナ前の働き方に近づいたと言えます。新型コロナウイルスの感染拡大が工事に与えた影響も、2022年は前年に比べて減少しました。2022年に工事に影響を与えた要素では、コロナより「材料価格上昇」「電気料金・燃料価格上昇」「半導体不足」がより大きな影響を与えたことが分かりました。



新型コロナウイルスの感染拡大により「働き方に影響があった」は前年より8.8減少





新型コロナウイルスが働き方に与えた影響は2022年は前年より減少

新型コロナウイルスの感染拡大が働き方に与えた影響の結果を、2021年と2022年とで影響すると、前年より5ポイント以上減少した項目は、「オンラインで打ち合わせをした」(5.2ポイント減)、「在宅勤務をした」(5.1ポイント減)、「時差通勤をした」(11.5ポイント減)、「休日・休暇が減った」(7.0ポイント減)。一方、「派遣先からの要請でPCR検査や抗体検査をした」は前年と同水準(0.9ポイント増)でした。また、国内で感染者が過去最大となったオミクロン株の感染拡大の影響だと思われますが、「一時的な出勤停止」は前年より増えました(8.8ポイント増)。この結果から、2022年は新型コロナウイルスの感染拡大が働き方に一定の影響を与えたものの、感染拡大に警戒しながら、働き方への影響を前年より減少させたと言えます。





新型コロナウイルスの感染拡大による工事への影響は2022年は前年より減少

新型コロナウイルスの感染拡大が工事に与えた影響を2020年・2021年・2022年で比較すると、「工事の進捗の遅れ」は2021年から2022年に2.3ポイント増えましたが、それ以外の項目はすべて2022年には減っています。2022年はコロナ禍が工事に一定の影響を与えたものの、前年に比べると減ったと言えます。その要因として、工事現場がコロナ対策に順応したことや、多くの人がワクチン接種を受け、コロナ感染のリスクを以前より許容できるようになったことがあると考えられます。




施工管理者が新型コロナウイルスの感染拡大で2022年に苦労したこと

施工管理者のみに、新型コロナウイルスの感染拡大で2022年に苦労したことを自由回答で尋ねたところ、「健康管理や感染防止対策などの負担の増加」、「欠員発生・業者が来られないことへの対応」、「マスク着用」、「資材調達の遅れ」などの回答が挙げられました。
主な回答を紹介します。


 健康管理や感染防止対策などの負担の増加

  • 事前の書類作成や現場入場時の対処が増えたことです。
  • 作業空間の人数制限と寒冷時の換気。
  • 一人感染者がでると全員にPCRをして陰性の確認をした。
  • 体調管理の記帳、確認など記録など仕事が増加。
  • 夏の時期に職人さんの熱中症対策に気を使った。
  • 体調管理に関する書類等が多くて大変。
  • 県外からの職人がほとんどだったため、現場の近くでPCR検査を実施している機関の確認。 ・コロナ対策の設備設置対応で負担が増加した。
  • 設備が整っていない現場の衛生管理(手洗い場がないなど)が大変だった。
  • 手洗い・うがい・換気・マスクの着用を主に指示していました。
  • 休日でも人の多い場所には不要に行かないことや人前ではマスクの着用をして、1日に一回は体温を計測したり実施している。
  • 学校や病院でも使われている紫外線による殺菌設備を現場に導入した。
  • 事務所、詰所に体温計と空気清浄機の設置の対策を行った。
  • 現場入場時の体温測定など健康確認など現場作業以外の負担が多い。
  • 感染者が出た場合の、濃厚接種者と待機者。作業可能者の切り分け。プライベートにまで踏み込まざるを得ないヒアリングや報告作業。



 欠員発生・業者が来られないことへの対応

  • 人員が一人減ったため、その分の仕事量が増加した。
  • 協力企業において感染が拡大した結果、作業員の確保が難しい場面があった。
  • コロナ感染により工事がストップし工期に余裕が無くなったため土日出勤で対応。
  • 急な欠勤や、出勤後の体調不良による現場対応に苦労した。早めの連絡や、体調不良時の休暇の徹底によりクラスターを防いだ。
  • 下請け業者に感染者が増加し、施工予定の場所を変更するなどの影響が出た。
  • 施工に際して重要な人物が感染により出勤できなくなり、作業が止まってしまった。
  • 手配した業者がコロナにかかり来られなくなったため工期を延期した。
  • 職人の集団感染による行程の組み直し。対策としては現場で作業が被らないよう行程の見直しと実践。
  • いつも来る業者の人とは違う人が来たので、作業の説明など二度手間が生じたことがある。
  • 誰が感染してもおかしくない状況下で、工程が確定できない。



 マスク着用

  • マスクをして息苦しい時がある。
  • 夏場の酷暑でもマスクを要求される。
  • マスク着用を促しても、なかなかマスクを着用してもらえなかったこと。
  • 常にマスク着用の為、夏場は熱中症になりそうになった。
  • 職人の方々にマスクをつけて作業していただくことをなかなか理解してもらえませんでした。毎朝朝礼にて声掛けを行いました。
  • 暑い夏でもマスクをして会話や作業をすること。
  • 夏季期間は熱中症対策のため、作業従事中のマスク不着用を推奨していたが、個人ベースでそれを受け入れられない方がおり、衝突しそうな場面があった。



 資材調達の遅延

  • 機器が納入できない。
  • 材料納入が遅れる。その為に最初から工期を長めに申告していた。
  • 海外からの材料が入らない事が多くなった。材料費が高騰して、思うように資材を使えなくなった。
  • 資材の納期の遅れで工事を伸ばした。



 コミュニケーションの困難

  • リモートが多く、直接会っての打ち合わせや会議が少なくなったため、伝えたい事が困難になった。
  • マスク越しだと会話がしにくい。



 自分・上司が感染した

  • 現場で感染者が出て自身も感染した。隔離期間終了後、体力低下により現場復帰に苦労した。
  • 指揮命令者がコロナに感染して長期休暇となった時に自分が何をすればいいのか分からなくなった。時折、ショートメールで指示を受けたり、それまでの仕事を応用して何かできることを模索して提案する。



コロナより「材料価格上昇」「電気料金・燃料価格上昇」「半導体不足」が工事に大きな影響

施工管理者のみに、2022年に下記の5つの要素が工事に影響を与えたかどうかを尋ねたところ、「とても影響を受けている」「やや影響を受けている」の合計が多い順から、「材料価格の上昇」77.4%、「電気料金・燃料価格の上昇」66.5%、「半導体の不足」61.0%、「新型コロナウイルスの感染拡大」53.2%、「派遣先の要請による残業削減の推進」31.4%でした。この結果から、「新型コロナウイルスの感染拡大」よりも「材料価格の上昇」、「電気料金・燃料価格の上昇」、「半導体の不足」の方が工事により大きな影響を与えたと言えます。



【調査概要】
株式会社コプロ・エンジニアードに所属する全国2000名以上の派遣エンジニアにオンラインでアンケート調査への回答を依頼。調査期間は2023年1月25日から2月10日まで。

【会社概要】
会社名:株式会社コプロ・エンジニアード
URL:https://www.copro-e.co.jp/
代表者:代表取締役社長  清川 甲介
事業内容:建設エンジニアリング事業、プラントエンジニアリング事業、エンジニア研修事業
本社:〒450-6425 愛知県名古屋市中村区名駅3-28-12 大名古屋ビルヂング25F
TEL 052-589-2939

親会社:株式会社コプロ・ホールディングス
URL:https://www.copro-h.co.jp/
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