東京の新たな魅力が発見できる水辺空間

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東京の新たな魅力が発見できる水辺空間

【コラム 1級建築士による建設アラカルト】【独学1級建築士 nandskさん】



新型コロナの影響で旅行や外食など外に行って遊びにくい状況が続いていますね。たまのお出かけも、鎌倉や箱根など、比較的近場な観光地に人が集まっているようです。この是非はともかく、感染症に配慮して近場に遊びに行ったのに、逆に混雑してしまうと密になってしまうかも・・・ そこで、まだまだ穴場で人混みも少なく、ホットなスポットである東京の水辺空間を紹介します。

東京というと海のイメージは少ないかも知れません。それもそのはず、東京が面している海は東京湾の最奥で潮通しも悪く、周辺には工業地帯もあり水はきれいではありません。泳げるような海水浴場も無く、オリンピックのトライアスロンの会場となったお台場の水質が問題にもなっていましたね。荒川や多摩川など、長河川が運んできた生活排水もすべて東京湾に注いでおり、青い海と白い砂浜のビーチは残念ながらありません。

さすがにビーチは無理でも、最近はこの海沿いという立地を活かしたまちづくりが行われています。

JR東日本が整備したウォーターズ竹芝は浜離宮に隣接する施設で劇団四季の劇場やホテル、商業施設がある複合施設です。敷地内に竹芝干潟を整備し、かつて江戸にあった干潟を再現し、東京湾の環境を学習することができます。子供から大人まで楽しめる様々な施設があり、海辺沿いにはテーブルとイスが並べられ、桟橋に離着する船を見ながらハンバーガーを楽しむのは都会のベイサイドの楽しみ方でしょう。
竹芝エリアにはソフトバンクの本社が移転して話題になったポートシティ竹芝もあります。IT企業の本社らしくエントランスはロボットが清掃や除菌をしてくれたり、ビル内のレストランやカフェの混雑状況がオンラインで確認できます。

竹芝エリアにはインターコンチネンタル東京ベイなどのホテルも多く、ウォーターズ竹芝の桟橋から空港へ船で向かうこともできます。昔みたいに海外旅行へ行けるようになったら、竹芝エリアのホテルに泊まりリムジンボートで羽田空港へ、なんてやってみたいですね。桟橋に来る船は空港以外へ色々なところへ行っています。
舟運という船を使って移動する新たな交通網の整備が進んでおり、様々な航路で実証実験を行っているようです。近隣のお台場や晴海、品川はもちろん、田町や両国、日本橋などへも船でアクセスできるようで、意外と便利。都心の通勤ラッシュを避けて船で出勤する、そんな非日常が、日常になるかもしれません。

東京の新しい魅力的なスポットとして竹芝エリアを中心に紹介しました。海があるというのはすごい魅力なので、今後もこのエリアには注目です。



今回のコラムは【独学1級建築士 nandskさん】

独学により1級建築士に合格。住宅やアパートの設計・工事監理、特殊建築物の維持管理、公共施設の工事設計・監督の経験あり。2級、1級建築士試験受験者へのアドバイスも行っている。『建築の楽しさを多くの人に知ってもらいたい』と話す

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